今日の授業のひとコマ。
少しややこしくなるが、韓国語には 높임말(尊敬語)、낯춤말(目下の人に使う言葉)、その間の반말(パンマル:対等or目下に対する言葉)がある。
日本語で説明するのはとても難しいのだが、例えば新しく友だちと出会ったとき、最初のうちは「です/ます」で話すらしい(いわゆるヘヨ体)。そして時間が過ぎ、話もいっぱいして、関係が近づいて来たら「말을 놓을까요? そろそろ言葉を置こうか?」→つまりは「パンマル(半分の言葉、という意味)で話そう」と、言って初めて、くだけた話し方(パンマル)になるというのだ。
この言葉もなく、いきなりくだけた話し方をするのは礼儀がなってないらしく、とても奇妙なのだと言う。年の違う友だちの場合、年下の人が「말씀 놓으세요(上の말을 놓을까요?の敬語版。くだけた言葉で話してください、という意味 )」と、パンマルで話すように促すのが普通らしい。
なんだかややこしいことになってきた気がするが... 日本語で考えるととても妙だ、と言いたいのである。
「今この瞬間から丁寧語はやめて、気楽な言葉で話しましょう」といちいち断って、そして初めて普通に話すのだから。そんなこと言われたって、今までの習性からいきなり言葉を変えられるものなのか???
例えば...
「食事を召し上がりましたか?」
「丁寧に話すのはやめて下さい」
「わかった。で、飯は食ったのか?」
日本語で書くとちょっとオーバーな気はするが、あたしゃそんな急には変えれませんぞ。あ〜、でも韓国語だとヘヨ体のヨを抜いて言うだけだし敷居は低いか。敷居は低いかもしれないが、それでもやっぱりそんな線引きをしてから言葉を変えるなんて、日本にはない慣習に、生徒一同驚き、だったのである。